やきもち





隣りに座っているお姫様は、どうやらご機嫌斜めらしい。





「なぁ・・・何怒ってるんだ?」



植物園まではにこにこしていたのに、途中からは黙ってしまった彼女。

口を開くこともなく助手席に座る彼女の様子に、俺は遂に根をあげそう尋ねた。



「多分俺が悪いと思うんだけど・・・悪い、マジで思いつかない」

このまま彼女の笑顔を見ないままで終わりたくない。

俺が原因ならちゃんと謝りたいと思い、彼女の答えを待つ。



「・・・別に、真咲先輩は悪くないです」



・・・って言いながらもにらんでんじゃねーか、おい。

こりゃますます機嫌悪いみたいだなあと、不安になってきた。

そんな取り返しも付かなくなるような事をしたのか?俺。

これで嫌われたらマジで凹むぞ。



「そんな事ないだろ?言いたい事あるなら、言えよ。怒らないから」

そう促すと、しぶしぶといった感じで彼女が言った。

「有沢先輩の話するから」



「・・・は?」



「だって、真咲先輩が有沢先輩の話をするんだもん」

そう言い放って、そのままぷうと頬を膨らましてそっぽを向いてしまう。

ええと?

それって、怒ってるというか、もしかして・・・。

「やきもち?」

思わず言うと、「もう、怒ってるんですよ!」と彼女が可愛い顔で振り向く。



そうか。

怒ってたんじゃなくて、やきもちか。

・・・やばい、顔がにやけてきた。

このまま死ねるかもしれない。



「もうもう!何で真咲先輩笑ってるんですか!」




何でって、そりゃ、お前が可愛いからだろ?








だってありりんの話が多すぎるんですよ真咲。
私が主人公ならやきもちやいちゃうよ。


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