9月4日は1歳年をとる日。

それ以上でも、それ以下でも、ない。




   幸せの法則




安アパートのドアに鍵を差し込んで、あれ、と首を捻る。

ドアが開いている。

鍵を渡している相手はいるにはいるが・・・彼女は今日はバイトの日ではなかったっけ?

「帰りました〜。あかりさん・・・?」

扉を開いて、暗い部屋に向かって呼びかける。

と、突然部屋の電気がついて。

「先生、お誕生日おめでとうございます!」

パーン!というクラッカーの音と共に、彼女が現れ、そう言った。

目を丸くしていると、彼女が僕の手を引いて、さあさあ、と部屋の中へと案内する。

何時もはないテーブルクロスの上には花が置かれ、暖かな食事が並べられている。

テーブルの真ん中には、蝋燭の立てられたデコレーションケーキ。

そして、暖かい光の中、微笑む、彼女。

なんて、幸せすぎる光景。

「えへへ。びっくりしました?」

悪戯が成功したみたいに、嬉しそうに言う彼女に、僕はまだ呆然としたままで何も答えられなくて。

「先生、こういうの好きそうかなって思って。蝋燭の火、2人で消しましょうね」

「・・・はい」

ただそう頷いて、彼女を抱き寄せた。

「先生・・・?」

「こんな幸せな誕生日、初めてです・・・」




ただ、年をとるだけの日だと思ってた。

こんな風に、祝ったことなどなくて。

こんな暖かさ、知らなかった。

君に会うまでは、何も。




「先生、おめでとう」

「うん・・・ありがとう」




先生、今、幸せです。

・・・そこに、君が、いるから。







ぎりぎり間に合う??かな??
お誕生日おめでとうです!若王子先生!


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