お返し




「そういえば今年は何くれるの?」

思いついたように彼女が尋ねた。



「何って何が」

「ホワイトデー!だって瑛っていつも手作りだったじゃない?」



実は私、毎年楽しみだったんだよと目を輝かせる。

そういえばコイツには手作りのものを渡したんだった。

一年目は不器用そうな彼女が手作りのチョコをくれたから・・・と心の中で自分に言い訳しながらだったが。

二年目には、特別だと気付いて欲しくての手作りだった。

まあ、彼女は当然のことながら気付いていないのだが。

誰がただのお友達にチョコケーキなんかお返しするかよ。



「クッキー、チョコケーキときたら、次は何が来るの?もっと大物?」



食べきれるかな〜なんて妄想中の彼女にチョップをお見舞いする。

もしかしてお前、俺の手作りお菓子に釣られて告白受けたなんて言わないよな?



「調子に乗るな」

「いったーい。もう、瑛の乱暴!悪代官!」

「言ってろ」

「だって〜。期待しちゃうんだもん。瑛、料理上手だし」



それでも懲りずにえへへと笑いながら言う彼女を見ながら。

俺は不謹慎な事を考え。

それでもいいかと納得してしまう。



「・・・急に1人で頷いて、どうしたの?」

「そんなに言うなら、今年はお前がまだ食べたことないようなすごいものを食べさせてやる」

「え?いいの?」

「しかも食後のコーヒーつき。サイコーだろ?」




そのかわり、料理されるのはお前。

コーヒーは俺お勧めの明け方のコーヒーだけどな?






瑛はエロ親父だと思う。だって水着エプロンって!
アルバムの台詞にびっくりです。彼氏彼女になってもそれを言うか。(でもそんな瑛が好き))


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