おねえちゃんといっしょ
「今年もイカ焼き食べに連れてって!」
そう行って、今年もまた連れ出した初詣。
横を歩くおねえちゃんは、何だか年々綺麗になってる気がする。
「?どうしたの、遊君?」
「・・・っ!なんでもないよ!早くしないとイカ焼きがなくなっちゃう!」
高校生にもなるのに可愛らしく首を傾げて尋ねるおねえちゃんの姿に、
何だか見てはいけないものを見た気がして、おれはずんずん前を歩く。
「もー。待ってよ、遊君ったら〜」
おねえちゃんが慌てて歩く音がする。
でも、振り返ったら負けだ。
無事にイカ焼きを買って、
お参りをして、
今年の運勢を占って。
「じゃあ、帰ろうか?」
笑顔で手を伸ばしてくるおねえちゃん。
手を握り返しながら、何だか胸が締め付けられた。
ねえ、いつまでこうしていられるのかな?
初詣イベントから。
この子本当にイカ焼きが目当てなんだろうかと疑ってしまいます私。